今月は長年治療を頑張ってこられたかた
また、
何度も流産しながらも治療を継続してきたかたが
ようやく、やっと、ご妊娠!!(着床判定陽性も含めて)
そんな症例が3件ありました。
嬉しきことです。
この道のりはお一人お一人の
ストーリーが(私の中に)あって
決して単純な道のりではなかった!
さて、
体外受精の採卵において、
卵子はちゃんと採れたのに
採卵されたうち、いくつかが「未成熟卵」だった😣
そんな経験をされたかた、きっとおられると思います。
この「未成熟卵だった」という言葉を
「未熟なタマゴだった」
と伝えらえることがあるので、
イメージとしては
「タマゴがまだ小さかったのかな??」
と思われるかたもいるようです。
採れたタマゴに対して、
未成熟だったという言葉の正しい定義を一言でいうならば
「受精できる段階ではない(受精能力がない)タマゴ」
ということになります。
私の書いたイラストで説明すると・・
※左から2番目までのタマゴが未成熟卵です。
GV期・・・女性側の核(GV=紺色の部分)の半分を細胞質外にまだ捨てていない状態。よって、まだ受精できません。
自分の染色体を半分捨ててしまわないと精子からの染色体を受け入れることができません。
MI期・・・LHサージ(あるいはHCG)によりGVが消失した卵。
核は消えていますが、まだ受精しているか不明の状態です。この状態は「受精のきざしはみえたのですが」と培養士さんに言われたりします。
MI期の卵は、採卵した直後は未成熟でも、培養液の中でMII期まで成熟することがあります。
MII期・・・自分の染色体を細胞外に半分捨るのが完了した図
細胞質外に見える、まあるい円がそれです。これを「極体」と言います。
この状態で、受精のスタンバイオッケー。顕微受精も行える状態となります。
ちょっと難しい説明かもしれませんが、
未成熟卵の定義というのは上記のようなことを指すのです。
未熟な卵が採れてしまうのを回避できる術
あるのでしょうか?
それは、上記に少し書いたのですが
LHサージ(あるいはHCG、ブセレキュアなどの点鼻)が卵子を成熟させるカギです。
このLHトリガー(卵子成熟への引き金)の使い方、タイミングによって
成熟卵の数、未成熟卵の数が左右されることにもなります。
自分でできることとして
1)採卵の前々日に使用するブセレキュア(スプレー点鼻)は
しっかりと鼻に入れること。
2)指定された時間にちゃんと行うこと。
大事です!
(慢性鼻炎を持っているかたは特に、しっかりと点鼻してくださいね。)
✴︎
大雨が継続して降り続く昨今。。
今年は「水による被害」が尋常でないような気がします。
九星気学でいう「一白水星」の年だから、
ということを言われる人もいます。
水難が出やすいということなのだろうか?
そして、
水は「流す」「冷やす」性質を持っています。
子宮のなかに
水が流れることで受精卵の着床を妨げることがあります。
原因としてはクラミジアによる卵管水腫。
そして、内膜症による腹水貯留など。
普段から
「おりものが水っぽい」(ほとんどシャバシャバ)
という方は、
ちょっと意識しておりものをチェックしてみてください。