不妊症と漢方

不妊症と漢方
生命(いのち)の木

漢方薬はどんなふうに効くの?

近年、漢方薬が功を奏す事例が増え、とても喜ばしいことだと思います。 反面、ネットなどでの情報の氾濫により「○○湯という漢方を飲んで妊娠しました」「○○が不妊に効く」といった、特定の商品が不妊症の改善に効くとうたわれているケースがあり、医薬品である漢方薬に対しての誤解があるようにも思えます。

「不妊症にはこの漢方薬」という決まったものはありません。

なぜなら、不妊の原因は人それぞれ違い、また体質も同じではないからです。

不妊の漢方薬ってどんなふうに効くの?

不妊症に使う漢方薬に可能なこと

  • 1)冷え症のある人は「体を温め、冷えの改善を」 (体が冷えていては、ホルモンの分泌や体内酵素が正常に働きにくくなるからです。また、子宮に血液を送るエネルギーが不足するので、体を温めるようにこころがけてほしいです。)

  • 2)貧血を改善し、補血(血液を補い流れを良くする)すること。

  • 3)血液の滞り(『おけつ』と言います)を改善し、血液のめぐりを良くすること。これによって月経痛などの痛みも軽減することが可能です。

  • 4)水毒体質(体のなかの冷えや余分な水分が滞ることによる害)の改善。

  • 5)ストレスをやわらげ、気の流れを良くすること。

など、バランスが崩れているからだの場所を改善することにより 「子宮に十分な血液と栄養を送り、生命を宿しやすい母体を作ること」。これが不妊症で使う漢方薬ができることと言えるでしょう。
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