ゴールデンウィークも終わり、
通常の生活ペースに戻られましたか?
さて、お客様から
「凍結精子」を使う場合、
解凍したときの運動率は下がるのか?
そして、
その精子を使う場合、顕微になる可能性が高いのか?
というご質問を受けました。
特に遠方で治療をしている
とか、
旦那さまのお仕事の関係で止むを得ず
ストックした凍結精子で体外受精をしているかたも
昨今多くおられます。
解凍精子の融解した後の復活率など、
詳しいデータは私は見たこともなく、、、
もちろんお客様の質問に即答できなかったので、
この道ウン十年の、信頼している培養士さんに
教えて下さい〜!
とお願いメールしたところ
快く、回答をくださったのでシェアしますね。
✳︎
総精子数が1億個ある場合
↓
そこから、洗浄濃縮という処理をすると
↓
使える精子は、約2,000万個になる!
(こんなに目減りするのね~)
↓
凍結
↓
融解
↓
結果的に使える精子は約1,000万個に減る!
しかし、この数字は、
もともと絶対数が1億個あるかたのケースで
もし、精液1ml中の精子の数が
1,500万個くらいしかないかたの場合
結果的に顕微授精に使える精子の量は
かなり目減りしてしまいます。
また、精子を凍結、融解することによって
精子の頭の先端についているアクロソームという部分の
頭をふって、酵素を出し、
卵のなかに侵入してゆく運動=先体反応が
減るとのことです。
先体反応が弱い精子が増えると、
もしかしたら、、
受精しない受精卵も増えるかもしれません
この結果をふまえ、
凍結精子を使う場合、
そして、精子の絶対数が少ないかたの場合は特に、
いわゆる
「ふりかけ」よりも「顕微」にしたほうが良いのではないか。
ということを教えていただきました。
いままで、なんとなく、
凍結精子は運動率が全体的に下がる
というボヤっとした
イメージしかなかったのですが、
こんな具体的な数、運動のことまで教えていただき
本当に勉強になりました。
ありがとうござます!