もう秋分を迎えますね
夏を過ごし免疫力が下がる秋のはじめは、
風邪をひいてしまったり、
やはり免疫低下が影響し、
ウィルスに負けてしまう疾患としては、
帯状疱疹、ヘルペスなどの疾患も多いのです。
そんな時こそ、ひとは「免疫」のことを意識しますが、
妊娠、ことに「着床」の仕組みにおいては、
免疫細胞が子宮のなかで、うまく働いてくれないと
着床した受精卵が育つことができず、
「異物」と認識され、排除されてしまうことがあるのです。
今日は、その免疫細胞のなかでも、
癌細胞やウイルスを見張ったり排除したりと、
本来は生体を守る細胞であるリンパ球のなかの成分である
NK(ナチュラルキラー)細胞について書きます。
これは先日、流産を経験されたお客様が調べれらた不育症関連の
検査数値の一部を切り取ったものです。
NK細胞活性というところにアンダーを引きましたが、
ここは、
妊娠持続のためには、できれば活性は40%以下
を目指したいところです。
高すぎると、もともと非自己(ご主人様の遺伝子を持っている)
とNK細胞がみなし、排除しようとする働きが生じるのです。
さて、、
この検査は、流産経験のあるかた(多くは2回以上)が
調べることが多いのですが、
流産や不育に関する数値はこれだけでありません。
また不育の専門医でないと、
このNK活性の数値も、
この上記くらいの数値ですと
特に処置の必要性がないとみなされ、、、
スルーされてしまうのが現状でもあります
いろいろ、不妊治療の世界って、
一貫して治療が繋がっていなくて、
難しいです。。。
このNK活性は、ストレスが強い状態だと高くなる傾向にあるので
気の流れを良くし、ストレスを緩和し、
リラックス作用のある漢方で対処します。
ご相談くださいね。
関連記事
今日は大阪。
昨年発足されたばかりの統合医療生殖学会での研修会に参加してきました
冒頭にDr.ショウキ先生のお話しのなかで
まず、子宮、卵巣の「炎症」についての講義がありました。
スライドは子宮内視鏡による炎症所見を解説しておられます。
どんなに良いタマゴが作られていても、
子宮内膜炎などによって
子宮内の環境が整っていなかったら、
「炎症」があったら、
着床につながらない。
それは子宮の内膜だけでなく、
卵巣や卵管の「炎症」も同じことがいえるということ。
もう少し、具体的に言うと、
卵管の炎症で、水腫があったら
水が内膜のなかに流入してきて、
受精卵の着床を妨げているかもしれない。
ものすごい勢いで増加している
「梅毒」も性病感染の一種ですが、
これも、腹膜や卵管などに炎症を起こし、
不妊の原因になっている。
内膜症も「炎症」のひとつとして捉えることもできる。
この「炎症」というキーワード。
じつは、私も最近、よくカウンセリング中にお話しすることです。
妊娠と炎症の関係、もっと考えていかなくては、と思った1日でした。
そして、酸化を防ぎ、
炎症を和らげるのが得意な漢方の紹介、
もっと深くお話しする必要がある!そう思いました。
先週の土曜日、
41歳のAさん。
県外の生殖医療専門病院にて
体外受精、1回目の採卵、1回目の移植にて着床反応が出ました
まずはお電話でお知らせを受けのですが、
40代でこれはすごいことです。
このかたは、AMHが良好、
たくさんのタマゴが採れ、
複数個の良好胚盤胞に到達し、凍結できた。
ということは、資質的にも素晴らしいのですが、
もうひとつ、
せっかく良好胚盤胞があるのなら!
と、移植前に、
内膜の状態を内視鏡にて検査を行いました。
そこで、複数個のポリープが見つかったのです。
急がば回れ、ではないですが、ポリープを摘出し、
その後移植にのぞみました
良好胚だけでなく、そんな丁寧さも
もしかしたら今回の着床につながっているのかもしれません。
いまはただ、来週、無事に胎嚢が見えることを祈るのみです。
関連記事