最近、カウンセリング時やお電話でも
とても多く聞かれる質問があります
それは、この5月末に、深刻化する少子化を受けて
不妊治療も保険適用への方向性を検討、少子化大綱改定へ
といったニュースがメディアで報じられた影響があってのこと。
(追記:9月10日付けの新聞でも菅氏が首相になったら
不妊治療は保険適応する方向との意志を表明している)
「体外受精も保険適用になるんですよね?」
といった、ちょっとした希望的観測というか💦
気持ちの先走り期待によるご質問が多々あって💦💦😓
しかし・・・😥
まだ閣議決定もしたわけではなく
専門家による聞き取り調査や、
有識者による会議がこれから頻繁になされると思います。
そして、多くのかたが
「そうなんだー、でも、お金がかかる体外受精で
保険適用にならなかったら意味がないな〜😖」
という意見をお持ちのようです。
平成20年(も前に)国に出された議員さんらの請願書を見つけました。
(請願書 新件番号3151)
これによると
一、人工授精を保険適用範囲に含めること。
二、体外受精を行うときに使用する排卵誘発剤を保険適用範囲に含めること。
三、体外受精を保険適用範囲に含めること
との内容が最後に記されています。
では、今回はどこまでが
保険適用として認められるのでしょうか?
1回の治療(採卵と移植)で40万〜70万ほどの治療に
多くのご夫婦が経済的な苦痛を訴えておられるのです。
(ほか、身体的、精神的、時間的な苦痛も)
ここを保険適用でなんとか🙏
って思うのは当然のことです。
意外に知られていないのですが、
日本はいまや「不妊後進国」と言われ、、
体外受精を行う施設の数は世界ダントツ1位。
なのに!
採卵数に対しての出産率は
世界的にも下位に位置しているという残念なレポートがあるです。
私の懸念していることを書きます😞
不妊治療、生殖医療のなかで、
特に体外受精は
かなり専門性に特化した治療です❗️
これは間違いありません。
それは、医師(検査、誘発方法、採卵)だけの技量だけでなく
培養士の技量、培養の技量
そして、その技量を十分に生かすべく、
施設、設備の投資も必要となります🏥
顕微受精ひとつとっても専任の培養士が
どんなにスゴ腕を要す技術なのか
1人前になるのにどれだけ鍛錬が必要なのか
私は数年前、培養士学会に潜入して、身にしみて感じたことです。
これを保険適用にしてしまうことで、
1)技術や施設が伴わないで体外受精を標榜するようなクリニックが増えないのだろうか?
(=ますます、施設数、採卵数だけが増えて、結果を出せない日本にならない??)
2)また、急激に体外受精の患者さんが増えてしまうと
現在、体外受精を行っている病院の、一定水準の技術や
マンパワーが同じように保たれるでしょうか?
3)本来自然妊娠も可能な患者にも、体外受精をすすめるようなケースが増加したり、患者さん自身も「自然妊娠」というプロセスを軽んじることが生じないだろうか?
体外受精は魔法の治療でなく
本当に技術量や、専門性が高い治療なので
そんなことを危惧してしまいます。
では、どんな内容が保険内に入ってくるのでしょうねぇ・・・。
(あくまで個人的な予想ですが)
上記の体外受精時に使う誘発の注射とか
(ゴナールなどのFSH製剤は特に高額ですよね)💉
助成金をもらえるのに収入制限があったのが緩和されるとか💴
そんなカンジなのかなぁと思ったりしてます。
先週は多くのニュースが舞い込んだ週✨
いわゆるコロナ自粛のあいだに
「自然妊娠したよ」
というものから
3件のご出産報告!!✨
妊娠報告までのご縁もありますが
出産まで妊婦さんのお体のケアをさせていただけるのは
やっぱり・・・
幸せの極みです☺️