お盆がすぎると・・
あっというまに9月になりますね。
3回以上の初期流産を繰り返してしまうことを
「習慣性流産」と言います。
その原因はさまざまですが、
多くの方は、これを受けて
○不育症の検査や
○子宮内膜の着床能に関わる検査(ERA,EMMA,ALICE )
をきっと検討されることと思います。
不育症の検査の項目のなかでも
Gバンドと呼ばれる
「ご夫婦の染色体の異常」を調べる検査があります。
この検査は、
受精卵の染色体異常を調べるのではなく、
ご夫婦それぞれの染色体の
「数の異常」や「構造の異常」を調べる検査です。
※習慣流産では、約5%のご夫婦に染色体異常が見つかります。
そして、もし異常があるとわかった場合、
残念ながら染色体を治療する方法はありません。
だからと言って、
治療は諦めることができない
というかたもおられるし
いや、
流産は辛いからもうこれで諦めよう。
というかたもおられます。
どちらが正解で
どちらが間違っているという答えはない類のものです。
治療を継続することによって妊娠されるかたもおられますし、
受精卵の着床前診断を行ってから移植するという選択肢もあるのです。
でも、もし迷ったら。
遺伝の専門家「遺伝カウンセラー」に相談して、
ご夫婦の染色体の種類について
遺伝カウンセリングを受けるのも方法のひとつです。
というのも、染色体異常の種類によっても、流産率に差が生じるからです。
✴︎
今日は、臨月の大きなお腹できてくださった妊婦さん。
流産を何度も(7回)経験し、検査をしてみたところ、
染色体異常が見つかったかたでした。
(ご夫婦どちらに異常が見つかったかはここでは触れません)
それでも、諦めることなく、体外受精での治療を繰り返したのち着床!
臨月を迎えられました。(感無量)
(受精卵の着床前診断は行わず)
十数年前まではわからなかったことが
現代の不妊治療ではつまびらかになることがあったり、
体外受精も保険診療となったこと、
大きな生殖医療の進歩ではあることには間違いないけれど・・
ヒトの「染色体」という場所は
やっぱり神様の領域のような気がしています。
この8月は、受精卵の染色体異常や
お腹の胎児の染色体異常についてのカウンセリングが複数件あった。
そして、あらためて、
情報提供のありかた 心のケア
もっと自己研鑽を積む必要をひしひしと感じた、、そんな夏であったなぁ。
心がいつも平穏でありますように。