わたしの苦手な医薬品のひとつ
抗生物質。
もちろん、しかるべき時には服用するけれど
でも、むやみには手を出さない。
それはなぜかというと、
腸内細菌叢が一掃されてしまうから💦
少し前にラジオで小児科のお医者さんがおっしゃっていた。
抗生物質は腸に原爆を落とすようなもの。
悪い菌も死ぬけど、良い菌も全滅させちゃう。
だから免疫が落ちてしまう。
むやみに使っちゃいけないんです。
確かに日本では、医療現場での耐性菌が問題になっているし、
そもそも、ウィルス性の風邪など、
必要ではないときに乱用されているケースが多いとも聞く。
にしても「原爆」っていう例えは強烈ですね・・・
✴︎
それに関連したお話しです。
体外受精の移植の際、良好胚を移植しても着床しない場合には
子宮内膜の着床能を調べる手段のひとつとして
「EMMA(エマ)」という検査があるのをご存知でしょうか。
子宮内膜に存在する細菌バランス
「子宮内フローラ」を調べる検査。
ひとそれぞれに、このフローラ=細菌叢のバランスが大きく違っていて、興味深いのです。
一般に、ラクトバチルスと言われる善玉菌が
90パーセント以上だと、子宮内の着床環境がベストと言われます。
EMMA(エマ)検査を行い、ラクトバチルスが少なかったり、
悪玉菌が優勢の場合、生殖医療では
「ラクトフェリン」という「膣座薬」を移植日直前まで入れるのです。
うちの薬局では、カプセルのラクトフェリンを扱っており、
この名前を聞くことも多くなってきたのではないでしょうか。
(ちなみに、大腸の細菌叢は子宮内の細菌叢とリンクするそうです。)
ところが・・
みなさん、多々勘違いされていることがあるんです。
それは、
ラクトフェリンが「乳酸菌」だと思っている
ということ。
違うのです。。
ラクトフェリンは、菌ではなく
人の母乳などに含まれる「タンパク質」なのです。
簡単にいうと乳酸菌のえさ
免疫を高めるほか、自分の腸内の乳酸菌を元気にして、悪玉菌を増殖させないようにする、というのがその働き。
◉腸内の乳酸菌などの
善玉菌を増殖させ
有害な細菌の増殖を抑制。
宿主に有益な効果をもたらす成分や食品のこと
⇩⇩⇩
これを「プレバイオティクス」といいます。
「ラクトフェリン」がこれにあたります。
ほか、野菜や果物、繊維など腸内環境を改善する食品なども。
そして、
「プロバイオティクス」とは
微生物、菌そのもの!
または、微生物や菌を含む食品 になります。
たとえば、ヨーグルトや麹菌などを含む味噌など。
他、乳酸菌の医薬品製剤なども。
特に、体外受精の移植前などは、
意識してこの2つを作り出す環境を整えましょう。
プレもプロも大切です。
腸活も菌活も大切ということ。
つい先日。
最高にグレードの良い胚盤胞を移植したのに着床せず、hCGもゼロだった!
という報告があり。
ちょうど3日前まで耳鼻科領域で抗生剤を飲んでいた。
そう聞くことがあって、、(むむーー)
(もちろん原因はそれではないかと思いますが)
抗生剤をつかった直後は、原爆を落とされたあとなので
腸内細菌は焼け野原💦
特に、プロバイオティクスは存在しません。
環境をあらためて腸内というところかから整える!
ということ、思い出して記しました。
腸内環境を整えるともうひとつ、
いや、たくさん素晴らしいことが
ほかにももれなくついてくるんです
とても大切なこと。
また記しますね。
みなさま、良い連休をお過ごしください!!