石川県は金沢市で 子宝相談 を通して
赤ちゃんが出来たら幸せだなぁ そう願うご夫婦の「心とからだ」を整えるお手伝いしたい。
漢方薬剤師,認定不妊カウンセラーの和みです
1月9日〜10日の土日は
「日本臨床エンブリオロジスト学会」が
金沢は駅前のアパホテルで開催されました。
エンブリオロジスト(胚培養士)のお仕事は
不妊治療に関わったことのあるかたには、
おおよそ周知されていますが、
まだまだ一般のかたの認知は広くないと感じています
また、専門の病院で体外受精を経験していても、
その繊細な仕事内容や、日頃のご苦労について
理解をしているかたも少なく、
いま、27人にひとりの赤ちゃんが
体外受精で生まれている現実を考えると
この培養士さんのお仕事について知ることは
今後ますます大事!と思っています
今回の臨床エンブリオロジスト学会では、
鈴木レディスホスピタルの辻敏徳先生(胚培養士)が
大会長を務められました。
辻先生は若き20代の頃より、
日本に顕微受精という技術を広め、指導された
いわば培養士のパイオニアです。
その辻先生のご好意により、
私もお招きにあずかり(ほんのちょっと受付も、、)
培養士さんたちの緻密な仕事の内容を
見学したり、話題のPGS,PGD(着床前診断)を中心とした
有意義な勉強をすることができました。
初日(9日)は、ワークショップの開催。
想像していたよりもグッと若い、
20〜30代のフレッシュな培養士さんらの
学ぼうとする熱気がムンムン感じられます
有名クリニックのベテラン胚培養士さんが
まだ技術が未熟な新米培養士さんに
実演指導する、というブースが多く見られました。
例えば、、
こちらは AHA(アシステッドハッチング=孵化補助)について。
画面を食い入るように見つめる、
みなさんの表情がほんと真剣!
貼ってある紙の見出し、、
「超初心者対応 ICSIはじめの一歩」
これ、なにげに心配になる。。
ベテランだけが行っていてほしいです
「卵細胞膜の脆弱な卵子を生存させるためのピエゾICSI」
ピエゾICSI、はじめて聞きました
これはガラス管に微小なパルスをかけることによって
卵細胞膜に小さな穴を開け、そこから精子を注入する方法。
卵子への物理的ストレスが小さくなるとのこと。
これは確かに物理的な刺激が少なそうで、
40代以上のストレスに弱いタマゴちゃんに良さそうです。
こちらはとっても多くのひとが集まっていたブース
「バイオプシー(胚生検)の手技の実際」
PGS(着床前スクリーニング)を行う際に
必要になってくる胚生検
(胚のごく一部の細胞を吸い取って遺伝子検査)。
2日目の学術講演では、
PGSを行う際には、どの段階(8分割か胚盤胞か)で生検するのが
望ましいか、というディスカッションもあったりしました。
会場脇になにやら美しい箱ときれいな色の液体が、、!
と思えば、
これは培養液を製造しているメーカーのブース。
いままで耳にしてきた有識者たちの意見。
培養液の種類でタマゴの成長が違うのかどうかは
賛否両論といったカンジです。
なにせ同じタマゴで比較試験ができません。
1日目に感じたことは、
培養士になるためのファーストステップは
顕微鏡の操作を使いこなしてこそ、
ということが実感でした。
また、その緻密な操作や技術を真摯に学び取ろうとする
若き世代の方々。
どうかしっかり学んで、技術を習得してほしい、
そして、
ひとりでも多くの赤ちゃんとのご縁を繋いであげてね
顕微鏡と向き合っているのではなく、
命と向き合う仕事なんだね。
そんなことをふか〜く感じつつ、、
次回のブログは、
2日目の学術講演、セミナーへとルポを続けます!