流産について
その多くは染色体異常
悲しく、辛く、2度と経験したくはない「流産」 意外に知られていないのですが、この流産は全妊娠の15%と比較的高い頻度で起こるものです。 その流産には2種類あります。 1)ひとつは「病的」なもの 2)もうひとつは「病的ではない」もの。
1.「病的」なもの
流産を引き起こすような因子があり、本来は生まれて来る命が繰り返し途中で失われてしまうもの(これを『不育症』と扱います) 。しかしながら、そう頻度は高くありません。 日本における近年の報告では4,2%の割合とも言われます。 不育症については、専門的なサイトがあり、ここでは詳しく述べませんが、石川県内では、不育症の検査を行うタイミングや、投薬に関する考え方が、病院や専門医によって違うので、患者さんは(自分は不育症なんじゃないだろうか?)(また流産するんじゃないか?)という不安を抱えながらも、どこに相談すれば良いのだろう、、と悩んでいる方も多いようです。
島田のカウンセリングでは、どんな検査があり、どんな意味合いを持つのか説明します。日進月歩のこの不育の分野に、より専門的な検査を行っている病院をご紹介します。
2.「病的ではない」もの
主に染色体異常による「胎児」「胎芽」の「自然淘汰」によって起こる流産。全流産の70%くらいに起こります。
「自然淘汰」(意味:自然界の流れで良いものは生き残り、悪いものは消える) 女性にとって、やっと授かった赤ちゃんが流産に至った、そこで「自然淘汰」と言われても、なんの慰めにもならないかもしれません。
下記は流産の専門医である「杉隆俊先生」の「不育症学級」からの抜粋です。 「こんなに高頻度で流産が起こることに驚きを感じる人もいるかもしれませんが、単細胞動物ならともかく、人間のような複雑な生物が創られるとき、15%しか失敗しないほうが驚異的であるといえましょう。このような流産は、止めることもできないし、止める必要も無いと言えるのです」
もし、起こった流産が不育症では無い場合、また染色体異常でおこった場合、それはやむを得ない流産なのかもしれません。 どうか早く心の傷から立ち直り、次の妊娠を恐れずチャレンジすることを願っています。