「副腎疲労」という言葉ご存知でしょうか?
(アドレナルファティーグとも言う)
分子栄養学を学んでいる人や
自分の不定愁訴(固定しないさまざまな不調)を検索しているうち
「副腎疲労」という言葉に行き当たった人もいるかもしれませんね。
私がはじめてこの「副腎疲労」について知り、
ブログに書き記したのは、なんと2015年!(履歴にあり)
当時、わたしのブログに行き当たって「副腎疲労」を知り、
遠方から相談に来られるかたがいたのを今でも憶えています。
その時代から見ると、もう10年近く経過し、
今ではすっかりその言葉を調べるとさまざまな情報が出てくるようになりました。
それでも実はあまり知られていないような気がします・・・
「副腎疲労」
文字通り、さまざまなホルモンを分泌する副腎が疲れてしまっていて
なにかしらの不調や症状が現れること。
その症状として現れる代表的なものが以下です。
————————————————–
◻️慢性的な疲労感ややる気のなさ
◻️精神不安定や集中力のなさ
◻️物忘れが多い
◻️低血糖症に陥りやすく
不安や動悸、冷や汗を伴うこともある
◻️甘いもの依存、カフェイン依存
◻️頻拍、動悸、過呼吸(パニック発作)
◻️起立性低血圧
◻️不眠がち、朝起きられない
◻️抜け毛が多い
◻️PMS(月経前症候群)の悪化
◻️花粉症などのアレルギー症状
◻️光や臭いに対する過敏症
◻️性的関心の減退
———————————————–
これだけあれば、どれかに当てはまりそうですね・・・汗

特に副腎というのは、
「ストレスを感じたら1番頑張る臓器!」
言っても良いのかもしれません。
『コルチゾール』というホルモンを分泌して
ストレスに対応しようとするのです。
ですので、ストレスがかかり始めた当初は頑張って分泌するのですが、
やがて、副腎からもコルチゾールが枯渇すると、
やる気がなくなったり、不眠、不安、もの忘れが増えたり
精神的に不安定な状態が続くのです。

さて、、、
妊活相談をしていると、今に始まったことではないのですが、
とにかく現場でのお声は、
旦那様の性欲が乏しく、妊活への意欲が低下している
いざ、タイミングを取ろうとしても
行為そのものに至らない
そんなお声をどれだけ聞いてきたことでしょうか。

もし、ご主人様がいつも疲れていて
仕事の合間にカフェインを多飲していたり、
食後もお菓子やアイスなどの甘いものを食し、
仕事や人間関係でもストレスを抱え、
精神的にも疲弊しておれば
副腎機能の低下を疑ってみるべきだと思うのです。

副腎疲労を改善するには、
さまざまな方法があります。
まずは、食の改善が必要なことが多いです。
(女性も共通)
お昼にインスタンラーメン食べていませんか?
コンビニで菓子パンや肉まんで済ませていませんか?
甘いカフェオレ飲んでませんか?
反して
脳に良いと言われるブレインフード取ってますか?
具体的には、
オメガ3(魚油などの不飽和脂肪酸)
発酵食品など乳酸菌のエサになるもの
プレ、プロ、バイオティクス
玄米雑穀などのビタミン B群が多い食品
マグネシクムや亜鉛などのミネラル
などなど。
上記、ミネラルやオメガ3のほか
私はストレスを改善する漢方生薬もよく使います。
アダプトゲン作用を有するエゾウコギなどです。
ほか、男性が行うと良い副腎疲労を改善する行動もあります。
ご相談くださいね。
関連記事
妊活に良い食べ物、どんなものを食べると良いですか?
どんなことをやると良いですか?
と尋ねられることが多いです。
なるべく野菜とたんぱく質のバランスを考えて食べている
温かいものしか口にいれないようにしている
ルイボスティーを飲んでいる
ヨガをしている、温活をしている
などなど、
みなさん、それぞれに情報を模索しながら頑張っておられます。
それでも、がんばって、がんばって
なかなかうまくゆかない、自然妊娠を目指していても妊娠しない
あと何をすればいいのか
自分はまちがっているのか
がんばっているぶん、その反動が苦しいのだと思います

そんなときは、少し立ち止まって情報の整理を。
自分のおこなっている健康法や、食養生が「極」に傾いていないか?
バランスを欠いていないか
考える時です
わたしが考える漢方カウンセリングの基本方針は以下の3つです。

あと、東洋医学の実践者に案外!多いのは、
「◯◯を絶対に食べないように」(例:小麦、冷たいもの)
「ひとくちも冷たいものを口にいれないように」
というような「絶対に」「かならず」という枕詞をつけるひと。
絶対に、なんてことはありません。
そしてなによりも、
健康法や養生には個々の「体質」ごとに違うもの!
寒証(かんしょう)もあれば
からだの熱を少し冷ましてあげるべき熱証(ねっしょう)のかたもいるのです。
やはり「中庸」のバランス感覚を大切にしたい。
✴︎
自分の軸に戻るということは、どんなことでしょうか?
自分はどんなことが1番いやなのか?
逆にどんなことなら続けられるのか?
自分のからだはどんなことをすると喜ぶのか?
立ち止まって、考える時間を意識してとってみてくださいね。
さて、冒頭で、妊活に良い食べ物の話が出たので、
わたしがよくおすすめしている食材は「魚」🐟です。
もう少し補足すると、
オメガ3の脂肪酸(油)がたっぷり含まれている青魚です。
もうこのブログでも何度も言ってますよね。
アジ、イワシ、サンマ、などにたくさん含まれます。
これは、摂りすぎに気をつけてね、
というほどみなさんあまり十分に摂取できていないひとが多しです💦
なぜなら、イワシを毎日2匹食べるくらいの量(EPA,DHAとして1000mgほど)
が必要だからです。
受精卵の質をあげる
受精率を高める
精子の運動率を高める
なぜ、こんなことが言えるのか?
それは、オメガ3の脂肪酸が、
生体の「細胞膜」の流動性(しなやかさ)を高めるからです。
もうひとつは「炎症」を沈め「抗酸化」効果があるからです。
2022年のヨーロッパ生殖医学会では
オメガ3のサプリメントの摂取によって
自然妊娠率が1.5倍に高まったというレポートがあります。

オメガ3の油のサプリメントを使っているところがポイントですが、
オメガ3のサプリは、作っている会社を吟味してください。
なぜなら、精製の仕方が粗末で、水銀が除去できていなかったり
カプセルから、魚臭さが漏れ出ている会社のものもあるようです💦
また、オメガ3(EPA・DHA入り)とうたっていても、その内容量がとても少なかったり。。
信頼できるメーカーのものを選んでほしいと思います。
うちの薬局で扱っているEPA・DHA製品は、
その原料が医療用にも卸されている信頼できるメーカーのものを扱っています。
そして、だからこそ、わたしは自分にも、
家族にもウン10年、飲ませ続けています。
これが自分が心から信頼している安心、安全な気持ちへの証かもしれませんね。
オメガ3は、抗炎症作用が強いので、
アレルギー全般にもおすすめです。
この時期、アレルギーに悩まされるひと、年中アレルギーだというかたは
これからの半年、集中して飲んで欲しいと思います。
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2月に出版した
「顔を見て不調を整える漢方式セルフケア 体とこころのトリセツ」
の影響か?!
最近、少しづつ「五臓のカウンセリング」のご予約が入るようになりました。
(レゼルバの24時間予約システムのメニュー欄で選択可能です)

五臓とは
東洋医学独自のはたらきを持つ「肝心脾肺腎」という5つの臓器の分類のことです。
五臓のカウンセリングは、
「自分が落ちいりやすい不調は、どの五臓の弱さ、不調につながっているのか」
を知ることがまず前提。
東洋医学は、決して占いではなくて、
2000年の歴史にもとづいた「病理」=病気の原因やなりたちがあります。
そして、五臓ごとに「養生やケアの方法」があるのです。
五臓のカウンセリングの目的は、
自分の弱い五臓のタイプを知ることによって、
自分のおこりやすい病気や不調を予防すること。
そして「セルフケア」をできるようになること。
わたしは、典型的な「肝」のタイプ。
(女性には多いのですよ)
肝のはたらきの最重要なものは「血を蔵す」=血をためておくこと
そして「疏泄」=気が滞らないようにめぐらせること
肝は、この2つ、とホルモンや自律神経系も支配しているので、
肝の不調では、血がめぐらなくなって、足(筋肉)がつる、爪が割れる
気が流れずにお腹が張る!
そんなところに影響が出やすいのです。

『体とこころのトリセツ』2章「肝の不調」より
しかも、甘い物が大好きなので、つい食べ過ぎて血液が汚れると
流れが悪化してからだに痛みが出やすくなるという・・・
それゆえに!
緑色のもの(野菜やクロレラサプリ)
血液がさらさらと流れ、炎症を抑えるオメガ3のサプリは欠かせません。
もちろん、これらを含む食事をしっかり摂取するようには心がけています。
そうそう、、ちょうど良いタイミングなので
血液が汚れていますよ〜〜!!
という顔やからだに現れるサインを6つ記します。

さし絵のイラストから、どんなものを「食べすぎると」
血液が汚れるのか?ご察しがつきますよね。
さて、これからの季節は
「秋=肺が影響をうけやすい季節」です。
気管支、のど、肌、が弱いひとによって、これからはちょっと用心が必要です。
というのは、肺は乾燥に弱い五臓であり、
潤いを保持することが免疫力にも関わってくるからです。
そして、明日は、石田屋ガマダンさんで10月に開催する薬膳セミナーの打ち合わせ。
テーマは「秋 潤う」です。
前回、夏のテーマ「夏 補う」より
薬膳ランチの様子

気になるかたは、残席がわずかですので
お早めにご連絡ください。
9月のお休み&日程 よりご確認ください
五臓のカウンセリングも気になる方はぜひご予約くださいね。
今年の夏はみなさまにとって、どんな夏だったでしょうか?
そして、どんな思い出が残ったのでしょうか?
私は特に旅行なども行かなかったけれど、
金沢で開催される美術展や、気になるカフェの新規開拓をして楽しみました。
またたくさん読書もできました。
21世紀美術館で開催された「かみがみの森」素晴らしかった!

みなさま、過ぎゆく夏を惜しみつつ堪能し、
秋に備えて体作りいたしましょうね。
今月も漢方カウンセリングでお会いしましょう。
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