妊活に良い食べ物、どんなものを食べると良いですか?
どんなことをやると良いですか?
と尋ねられることが多いです。
なるべく野菜とたんぱく質のバランスを考えて食べている
温かいものしか口にいれないようにしている
ルイボスティーを飲んでいる
ヨガをしている、温活をしている
などなど、
みなさん、それぞれに情報を模索しながら頑張っておられます。
それでも、がんばって、がんばって
なかなかうまくゆかない、自然妊娠を目指していても妊娠しない
あと何をすればいいのか
自分はまちがっているのか
がんばっているぶん、その反動が苦しいのだと思います

そんなときは、少し立ち止まって情報の整理を。
自分のおこなっている健康法や、食養生が「極」に傾いていないか?
バランスを欠いていないか
考える時です
わたしが考える漢方カウンセリングの基本方針は以下の3つです。

あと、東洋医学の実践者に案外!多いのは、
「◯◯を絶対に食べないように」(例:小麦、冷たいもの)
「ひとくちも冷たいものを口にいれないように」
というような「絶対に」「かならず」という枕詞をつけるひと。
絶対に、なんてことはありません。
そしてなによりも、
健康法や養生には個々の「体質」ごとに違うもの!
寒証(かんしょう)もあれば
からだの熱を少し冷ましてあげるべき熱証(ねっしょう)のかたもいるのです。
やはり「中庸」のバランス感覚を大切にしたい。
✴︎
自分の軸に戻るということは、どんなことでしょうか?
自分はどんなことが1番いやなのか?
逆にどんなことなら続けられるのか?
自分のからだはどんなことをすると喜ぶのか?
立ち止まって、考える時間を意識してとってみてくださいね。
さて、冒頭で、妊活に良い食べ物の話が出たので、
わたしがよくおすすめしている食材は「魚」🐟です。
もう少し補足すると、
オメガ3の脂肪酸(油)がたっぷり含まれている青魚です。
もうこのブログでも何度も言ってますよね。
アジ、イワシ、サンマ、などにたくさん含まれます。
これは、摂りすぎに気をつけてね、
というほどみなさんあまり十分に摂取できていないひとが多しです💦
なぜなら、イワシを毎日2匹食べるくらいの量(EPA,DHAとして1000mgほど)
が必要だからです。
受精卵の質をあげる
受精率を高める
精子の運動率を高める
なぜ、こんなことが言えるのか?
それは、オメガ3の脂肪酸が、
生体の「細胞膜」の流動性(しなやかさ)を高めるからです。
もうひとつは「炎症」を沈め「抗酸化」効果があるからです。
2022年のヨーロッパ生殖医学会では
オメガ3のサプリメントの摂取によって
自然妊娠率が1.5倍に高まったというレポートがあります。

オメガ3の油のサプリメントを使っているところがポイントですが、
オメガ3のサプリは、作っている会社を吟味してください。
なぜなら、精製の仕方が粗末で、水銀が除去できていなかったり
カプセルから、魚臭さが漏れ出ている会社のものもあるようです💦
また、オメガ3(EPA・DHA入り)とうたっていても、その内容量がとても少なかったり。。
信頼できるメーカーのものを選んでほしいと思います。
うちの薬局で扱っているEPA・DHA製品は、
その原料が医療用にも卸されている信頼できるメーカーのものを扱っています。
そして、だからこそ、わたしは自分にも、
家族にもウン10年、飲ませ続けています。
これが自分が心から信頼している安心、安全な気持ちへの証かもしれませんね。
オメガ3は、抗炎症作用が強いので、
アレルギー全般にもおすすめです。
この時期、アレルギーに悩まされるひと、年中アレルギーだというかたは
これからの半年、集中して飲んで欲しいと思います。
関連記事
2月に出版した
「顔を見て不調を整える漢方式セルフケア 体とこころのトリセツ」
の影響か?!
最近、少しづつ「五臓のカウンセリング」のご予約が入るようになりました。
(レゼルバの24時間予約システムのメニュー欄で選択可能です)

五臓とは
東洋医学独自のはたらきを持つ「肝心脾肺腎」という5つの臓器の分類のことです。
五臓のカウンセリングは、
「自分が落ちいりやすい不調は、どの五臓の弱さ、不調につながっているのか」
を知ることがまず前提。
東洋医学は、決して占いではなくて、
2000年の歴史にもとづいた「病理」=病気の原因やなりたちがあります。
そして、五臓ごとに「養生やケアの方法」があるのです。
五臓のカウンセリングの目的は、
自分の弱い五臓のタイプを知ることによって、
自分のおこりやすい病気や不調を予防すること。
そして「セルフケア」をできるようになること。
わたしは、典型的な「肝」のタイプ。
(女性には多いのですよ)
肝のはたらきの最重要なものは「血を蔵す」=血をためておくこと
そして「疏泄」=気が滞らないようにめぐらせること
肝は、この2つ、とホルモンや自律神経系も支配しているので、
肝の不調では、血がめぐらなくなって、足(筋肉)がつる、爪が割れる
気が流れずにお腹が張る!
そんなところに影響が出やすいのです。

『体とこころのトリセツ』2章「肝の不調」より
しかも、甘い物が大好きなので、つい食べ過ぎて血液が汚れると
流れが悪化してからだに痛みが出やすくなるという・・・
それゆえに!
緑色のもの(野菜やクロレラサプリ)
血液がさらさらと流れ、炎症を抑えるオメガ3のサプリは欠かせません。
もちろん、これらを含む食事をしっかり摂取するようには心がけています。
そうそう、、ちょうど良いタイミングなので
血液が汚れていますよ〜〜!!
という顔やからだに現れるサインを6つ記します。

さし絵のイラストから、どんなものを「食べすぎると」
血液が汚れるのか?ご察しがつきますよね。
さて、これからの季節は
「秋=肺が影響をうけやすい季節」です。
気管支、のど、肌、が弱いひとによって、これからはちょっと用心が必要です。
というのは、肺は乾燥に弱い五臓であり、
潤いを保持することが免疫力にも関わってくるからです。
そして、明日は、石田屋ガマダンさんで10月に開催する薬膳セミナーの打ち合わせ。
テーマは「秋 潤う」です。
前回、夏のテーマ「夏 補う」より
薬膳ランチの様子

気になるかたは、残席がわずかですので
お早めにご連絡ください。
9月のお休み&日程 よりご確認ください
五臓のカウンセリングも気になる方はぜひご予約くださいね。
今年の夏はみなさまにとって、どんな夏だったでしょうか?
そして、どんな思い出が残ったのでしょうか?
私は特に旅行なども行かなかったけれど、
金沢で開催される美術展や、気になるカフェの新規開拓をして楽しみました。
またたくさん読書もできました。
21世紀美術館で開催された「かみがみの森」素晴らしかった!

みなさま、過ぎゆく夏を惜しみつつ堪能し、
秋に備えて体作りいたしましょうね。
今月も漢方カウンセリングでお会いしましょう。
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「最後の治療」の終わりと始まり
妊活カウンセリングを行なってそろそろ20年近く
これまで、たくさんの女性、ご夫婦のカウンセリング、漢方相談、対話
を通して、私自身の人生観も大きく影響を受けてきました。
きょうは1組の夫婦のことを記したいと思います。
不妊治療については、
授かっても、そして、授からなくても
治療にはいつか「終わり」というものがやってきます。
「授からないままに 治療を終結をする」
という意思決定は
ご夫婦にとってとても過酷なことであること
今まで行ってきた経過に対しての後悔の念
自己尊重感の低下、怒り、無気力
そんな感情を伴うものです。

わたしは、ネットの広告ありがちな誇大宣伝PRがきらいです
例「40代の妊娠率80%以上!」とか
「卵子の質が良くなる」という言葉をいとも安直に記すサイト
(それなら不妊治療自体が減ってゆくはずでは??)
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1回の不妊治療で子どもを授かる率は、
30歳代後半になると急激に下がり
40歳では10%、43歳では4%
(日本産科婦人科学会)に下がる

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もちろん、個々の体質によって、
そして子宮内膜症などの病気や症状によって
そして、卵巣の機能によって、
なによりも年齢によって
妊孕するチカラは大きく違う。
授かった症例も書いてきたし、
その裏で、一生懸命努力しても授からなかった症例も
事実を伝えること、として
ときに書いてきました。
本当にたくさんのそんなカップルを見送ってきました。
いまも「わたしたち、幸せだよ〜」と伝えてくださるかたも。

7月の第2週
40代 最後の治療を終えたご夫婦から、
こんなメールが届きました
プライバシーに配慮し
ご本人に了解を経て転記します
———————————————————-✉️
結果陰性でした。(妊娠判定)
島田さんにご協力、アドバイスいただいたのに
いい報告ができなかったです
夫婦で泣きもしましたが、これからも仲良く長生きして
一緒に楽しんでいこうと思います
———————————————————-
メールをくださったあと、
さらに、心のうちをご夫婦でお話しにきてくださいました。
さまざまな感情がいまだ渦巻くなか、
ご夫婦のなかで、そして、わたしの認識のなかでも一致していること。
それは、「最善を尽くした」ということ。
体外受精を行うなかで、卵巣機能の低下がありなかなか卵子が採れない
そんななかでも、
何年も卵子が採れるまであきらめなかったこと
卵子が採れたあとは、
少しでも子宮内、骨盤内の環境をベストにするため、
子宮内膜症の手術も大きな病院で行ったこと。
そんななかでも、
ご夫婦はパートナーシップが素晴らしきことでした。
旦那様はいつも奥様の(気持ち)を大切に汲んでおられたし
奥様の話にしっかり耳を傾けて、あいづちを打つ姿に
単純な言い方ですが、胸が暖かになりました。
その優しきご主人様が、カウンセリング中
静かに 目の前で泣いておられる
今まで、奥さんをサポートする側に徹していた
そんなご主人さまの深い気持ちを想いました。
これから先、向かうメンタルは
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治療が終わって、この先どうやって生きていくのか?
ひたむきに持ち続けた目標を失い
なにをはりあいに生きてゆけばいいのか?
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しばらくは虚無感に襲われるかもしれません。
気持ちは行きつ戻りつを繰り返します。
でも、何ヶ月か?何年かしたら、
かさぶたが少しづつ剥がれて
きれいな皮膚が表れてくるように
気持ちにちゃんと「区切り」がつくでしょう
時々、傷口は痛むことがあっても
また、平常な気持ちに戻れることがちゃんとできます。
そしてもう、採卵の日を考えて予定をやりくりする面倒さも
自己注射の痛さ、採卵の痛さや
ホルモン剤を飲み忘れないように緊張した日々を送ること
その後の経過の緊張からもすべて解き放たれます。

そして、、、極論ですが
子供がいても、いつか子は巣立つもの
巣立ったあとは長きにわたる夫婦生活があって
パートナーシップがしっかりしているほど
老年期も幸せだと思うのです。
その、最後のカウンセリングの日
奥さんが、愚痴を黙って受け止めてくれたご主人様に
「いつも ありがとうね」って真っ赤な目で感謝の意をお伝えされる姿。
その様子をみて、わたしもいっぱいこみあげるものがあり、
「お二人の妊活をサポートさせていただき光栄でした」
心底そう思えて、お伝えしました。
そして
このご夫婦はきっとこの先も幸せに違いない
と思った。

このご夫婦の物語を忘れないでおこう
不妊治療や、癌の闘病、こころの病 など
自分が経験した事柄に
何らかの意味や解釈をつけることができた時
それはひとつの物語となり
小さな希望や未来への道筋が見える道ともなる
(ナラティブストーリー)
不妊カウンセラー 島田和美
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