漢方薬局の片隅で

日々の子宝カウンセリングのなかで「心が動いたこと」「伝えたいこと」を中心にアップ。
タマゴのち天使

生殖医療も分岐点に来ている予感

今日はズイウン(家具、建築事務所)併設の

BOOKカフェに行ってきました。

地下にある穴場的なカフェでかなりゆったりできます。

そして、素敵な本が発掘できるお楽しみも。

カフェ

 

ウィリアムモリスの書を発見。

植物文様を誕生させたモダンアートの父。

その表装がきれいで、ずっと見入る。

返却したくない気分になった

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今年の夏は、ブログでも書きましたが、

多くのお客様が県外の病院に転院されました。

 

その理由は、やはり、

なかなか県内では受けられない検査があったり、

(例)子宮内膜炎検査

子宮の収縮をみるエコー動画

不育症領域の詳しい検査などなど。

 

また、誘発方法もけっこう違っていたりする。

 

そして、受精卵の着床前診断。

このスクリーニングに関して言えば

 

染色体異常がない胚を選別できるので画期的!

 

と思われるかもしれませんが、

胚盤胞に育っても、、

TEとICMの区別ができない初期胚盤胞は

そのまま検査にまわすことできず、

完全に拡張したものしか実は検査できません。

なかなか厳しい検査だと実感しています。

 

秋号、最新のジネコに、こんなにデカデカと

記事に出てました!

「着床前診断の現状」

英ウィメンズクリニックの塩谷理事長の記事です。

(うちにジネコ置いてあります、気になるかたは聞いてくださいね)

ジネコ記事

 

また、先週は各新聞紙面でも取り上げられた

「卵子活性化」

「ミトコンドリアの注入」による妊娠について。

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これは、大阪にある生殖医療クリニック

HORAC(ホーラック)の

オーグメント療法といわれる治療のこと。

 

まだまだ臨床実験の段階のようですが、

自分自身の卵巣組織を採取して、

そこからミトコンドリアを抽出して、

後日、採卵の時にまたそれを卵子のなかに

自家移植するので、

第三者のミトコンドリアが介入する治療ではない。

よって、

倫理的な問題は生じないことが想定されます。

でも、、

金額が新聞記事に250万とありまして、

非現実的な治療費であること。。

 

 

治療やその技術が進み、

妊娠を願う女性の夢が叶う世になるのは

ほんとうに喜ばしいことですが、

もっと治療の成功率が上がり、

誰しもが手が届く治療になるまでには

まだまだ、時間がかかりそう。

 

たぶん今は普通に、

当たり前に行われている

体外受精や顕微授精も

30年、35年前にはそんな

恐る恐る、、

手探りで行われていた治療だったにちがいない。

 

ただ、それくらい、時間がかかって

少しずつ検証されても

良いのかもしれない

 

倫理の枠も少しづつ緩められ、

研究や技術の高度化にともなって、

情報の取り扱いも難しくなっている。

 

私は自分の言葉で、

どんなことをお客様に伝えてあげられるか?

 

 

 

先週、最後のカウンセリングは

5回(稽留流産、科学流産を含め)の流産を

経験されてたAさん。

原因不明の不育症を乗り越え、

ようやく妊娠9週に来ました。

 

流産を繰り返し、繰り返し、、5回。

そんな最中でも、

彼女は、いつも口角を上げて

笑っている(ように努力していた)。

まだ若いのに、、

わたしには到底できない、と

いつも思っていた。

 

この妊娠が今回は継続することを

心から願っている。

 

 

 

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